これはしおころのブログだよ

しおころが書きたいことを書くブログだよ

今のCOJに何が起こっているのか

どうもこんにちは、しおころです。9月に入りましたね。秋学期近づくのを実感するので素直に嫌です。

 

ところで、今の「COJE」に何がおきているのかご存知だろうか。

はっきり言おう。今のCOJは何かがおかしい。でもそれは一体何なのか。

もしかすると、何かおかしいのは分かるのだが、上手く表現出来ない人もいるかもしれない。あるいは大方わかっている人もいるだろう。そういった、環境がある程度固まっているJP帯ではもうシコリのような形で残っている、ある「不満」のようなもの。あるいはこれはもう「不平等」と言っても過言ではないかもしれない。

 

本題に入る前に、まずはこれを見てほしい。

f:id:sioneyossi:20170902204822j:image

 

f:id:sioneyossi:20170902205059p:image

 

©️SEGA

これは、今アーケード版COJ界で最強ともくされている、【イシス珍獣】と【青紫】である。

これらのデッキは、所謂「回すデッキ」であり、手札に必要牌を引き込み一気に試合を有利に持っていく、というのが基本的な勝ち方であり、そのために多くのドローソースを採用している。

このデッキ達の最大の特徴は、ルール上ライブラリーアウトがないためにCPがある限りカードを無限に使うことが出来るということである。

 無限のCP、無限のソース、無限のドロー。これらがこのデッキ達の強さを支えていると言っていいだろう。

 

だが、このデッキ達が大きな「不平等」をもたらしていることは明らかである。だがそれは先に述べた無限のCP、無限のソース、無限のドローから来るものではない。

無論、「このデッキ達はクソだ!」と言いたいわけではない。デッキの構築の自由度はプレイヤーの裁量に任されている。プレイヤーが作ったデッキを否定するべきではないし、それをするのは間違っていると思っている。それに、1ゲーマーとしてこういうデッキに対してどう立ち回るか考えるのは楽しい。ボクはそういった「不満」をここで述べたいのではない。

 

では一体何が「不平等」なのか。

 

それは「持ち時間の不平等」である。

 

COJには、1ターン当たり60秒という持ち時間が与えられる。プレイヤーはその持ち時間を自由に使い、ドライブ(プレイ)、アタック、カード効果の発動を行う。プレイヤーは時間いっぱいその時間を使うことが出来るが、早くターンを終わらせればJKゲージを多く貯めることが出来るため、そこが駆け引きの面白さとしてデザインされている。

ただ例外として、「カード効果の発動するかしないか、あるいは選略効果でどちらの能力を選択するか」と「カード効果の対象を選択するとき」のみ60秒タイマーはストップし、追加で5秒の入力時間がコントロールプレイヤーに与えられる。正確には「レアカード発動演出」と「JK発動時」にもタイマーはストップするのだが、ここでは触れないことにする。

 

そしてこの例外が、今思わぬ形で大きな「不平等」を残している。どういう事か、次の例を挙げれば一目瞭然であろう。

 

「豊穣神イシス」を紫ゲージ3以上でプレイする。そうすると複製の対象を選ぶために5秒の時間を追加で与えられる。そして、トリガーゾーンにインターセプトが刺さっている場合、発動するかしないかで5秒与えられる。そして発動した場合、イシスの第二効果で1ディス1ドローするために5秒追加で与えられる。それが刺さっているインターセプトの数だけ繰り返される……

 

もうお分かりであろう。そう、つまり「豊穣神イシス」をプレイし、トリガーゾーンにインターセプトが1枚刺さっているだけで、15秒の時間が無条件で相手に与えられるわけだ。非イシス珍獣側60秒、対してイシス珍獣側はこの時点で75秒。イシス珍獣側はこれが5秒ずつ無限に増えていく。これが「不平等」ではなくて、何なのか。

つまり今のアーケード版COJには、お互いのプレイヤーに持ち時間が平等に与えられていない。これが今日ボクが一番言いたかったことである。

【ブリハン】対【イシス珍獣】は極端な例かもしれない。ブリハンなんて、ロキやエリートシーフ、ネフィリアを出すのに使う時間はせいぜい5秒あるかないか程度。それでもJKゲージを最大限貯めるために55秒エンドする、という点において「60秒」を最大限使っていると言える。一方でイシス珍獣側は「60+5x秒」という時間を好き放題使うことが出来る。

ただこの問題はある意味仕方の無いこととも言える。「入力時間」はルール上与えられたものであるし、そもそもゲームデザイン時点でこのような形で弊害が表面化されるとは予想もしていなかったのであろう。

しかし、この「不平等」は何らかの形で早急に解決されるべき問題のようにも思える。先ほどの例をとってみる。「60秒」と「60+5x秒」。これは単にゲームの操作時間だけではなく、プレイヤーが楽しくゲームをする時間とイコールで結ばれる。

つまり今のCOJの運営は、「プレイヤーに同じゲームを楽しく遊んでもらう時間」を平等に与えていない、ということになる。楽しさが平等ではないゲーム。これはゲーム制作側からすれば大きなマイナスであり、ゲームとしては大きな汚点である。そして、それを見たプレイヤーは少しでもその「不平等」を解消するため、「60+5x秒」遊べるデッキを握る。それが結果的に環境の固定化に繋がってしまうのだ。つまり今の状況は百害あって一利なし、ゲームバランス云々以前の問題になってしまっている。

 

ではこの「不平等」を解決するためにはどうすればいいのか。プレイヤーの中では「豊穣神イシス」のエラッタを望む声が多いが、もう環境がここまで来てしまった以上、それだけでは根本的な解決にはならないことのようにも思える。ではどうするのか。

そう、この辺りで「ルールブックの改訂」をした方がいいのではないのだろうか。具体的には「入力時間の事実上の全面廃止」である。

ここまで【イシス珍獣】や【青紫】の問題点として、入力時間による思考時間の増大を挙げた。要はそれを無くせばいいのだ。入力時間中も、60秒タイマーは止まらない。そうすればお互いのプレイヤーは、「60秒」という時間において可能な限り平等になる(勿論先に述べた「レアユニットやJKの演出」によって多少の誤差はあるが、今回はそこには目を瞑って頂きたい)。こうすれば、カード自体に手を入れる訳では無いため、【イシス珍獣】や【青紫】のアーキタイプを潰さずに残すことも出来る。

このように、何らかの形でこの「持ち時間の不平等」が解消されない限り、COJに「環境の健全化」、いわんや「環境の低速化」など訪れないようにも思える。つい数ヶ月前に「遊戯王」がルール改訂を行ったが、これも環境の変遷における流れの一つであった。COJもデジタルTCGのメリットの一つである、エラッタのしやすさによって環境を保ってきたが、そろそろ「COJ」というゲームそのものを見直す時が来たのではないだろうか。

 

おしまい

 

9/4:色々手直ししました